本人に高次脳機能障害の自覚がない場合
1 高次脳機能障害の注意点
⑴ 本人ですら気付かないこともある
高次脳機能障害の症状は、自分でも気づかないことはよくあります。
ですから、家族など周りの方が、よく観察して、事故前と事故後で変わったことをしっかりとメモをしておき、医師の診察の際には、本人に代わって医師にしっかりと伝えておくことが重要となります。
⑵ 医者ですら見落とすことがある
高次脳機能障害の症状は、短時間の医師の診察だけでは、なかなか気づけないこともあり、特に、脳損傷だけでなく、他の部位まで骨折している場合には、高次脳機能障害の症状が最初見落とされることも少なくありません。
そうすると、ご本人に自覚症状がない場合には、最悪の場合、本当は高次脳機能障害の症状があり、後遺障害等級が認定されるべきであるのに、本来認定されるべき等級が認定されないという事態になりかねません。
もしそうなれば、賠償金額が、最低でも1000万円~数千万円単位で損してしまうこともあり得ます。
⑶ 医師が診察してくれない場合
本人に自覚症状がないと、医師も高次脳機能障害の症状に気付かないおそれがあり、その場合、もう診察を受けに来なくていいと判断されてしまうことがあります。
そうなると、高次脳機能障害の症状の記録がカルテ等に記録してもらえず、後遺障害等級認定審査の際に、不利に働く可能性があります。
ご家族の方が本人の高次脳機能障害の症状に気付いているのであれば、医師に指摘して、診察・治療を続けてもらうしかありません。
それでも、医師に診察を断られた場合には、他の脳神経外科などで診てもらうしかありません。
診てくれないからしょうがない、どうしようなどと医師に診てもらっていない状態が続くとどんどん不利になってしまう場合がありますので、すぐに弁護士までご相談ください。
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