後遺障害が認定されないのはどのような場合ですか?
1 後遺障害が認定されないケースにはどのようなものがあるか
交通事故によって怪我をしていまい、その症状が残ってしまったにもかかわらず、後遺障害として認定されないということは残念ながら多数あります。
どのようなケースで後遺障害として認定されないことになるのか、いくつかのパターンを例示します。
① 通院期間が短いケース
通院期間が3~4か月程度で後遺障害の申請をしている場合には、後遺障害として認定されないことが多いです。
後遺障害においては、少なくとも事故から半年は通院を継続している必要があり、半年未満の通院だとまだ身体が回復する可能性があるとして後遺障害にならないことがあります。
② 病院への通院回数が少ないケース
病院への通院が1か月に1回程度など、最低限の通院しかしていない場合には後遺障害として認定されないことが多いです。
例えばむちうちの件では、病院のみ通院をしているのであれば週数回程度のペースで通院をしていないと後遺障害として認定されるのは難しいものになります。
③ 物損が小さいケース
車同士の事故などで、車の壊れ具合が大きくなく修理代もそれほどかかっていないというケースだと後遺障害として認定されないことが多いです。
車の壊れ具合などは、交通事故の大きさを示す一つの客観的証拠になるため、これが小さいと交通事故による衝撃も小さかったと推測されるからです。
2 後遺障害が認定されなかった場合にその判断を覆す方法
後遺障害の認定が受けられなかった場合でも、すぐにあきらめる必要はありません。
後遺障害の申請には、異議申し立てという制度があり、認定されなかった判断を覆してもらうための方法があります。
もっとも、異議申し立てにおいては、後遺障害の申請のときからその判断を変えるための新しい証拠が必要となりますので、専門家である弁護士に相談することをおすすめします。
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